木嶋坐天照御魂神社

通称、蚕ノ社(かいこのやしろ)は、正式名、木嶋坐天照御魂神社(このしまにますあまてるみたまじんじゃ)と云い、略して木嶋神社(このしまじんじゃ)とも云います。

この神社は、このあたりを開拓した渡来人の秦氏が、蚕養・機織の神である萬機姫(よろずはたひめ)を勧請し、 その技術に感謝し祀ったものとされ、このあたりの太秦(うずまさ)という地名も、その秦氏に由来して名付けられたものです。

創祀時期についての詳細は不明ですが、続日本紀、大宝1年(701年)4月3日の条に神社名が記されていることから、 それ以前に祭祀されていたと云われています。

この木嶋神社の森は、かつて糺の森(ただすのもり)と呼ばれていたようで、嵯峨天皇の時代にその糺の森は、 秦氏と賀茂氏の関係の深さもあってか、木嶋神社から下鴨神社へ遷されたと・・・

それ以降、下鴨神社の糺の森に対して、木嶋神社は元糺の森(もとただすのもり)と呼ばれるようになったとのことです。

ちなみに木嶋神社の神紋も下鴨神社と同じ双葉葵だったりします。

社殿の西にある元糺の池(もとただすのいけ)には、かつては凄い量の水が湧いていたそうですが、 近年の宅地開発により、残念ながら現在ではすっかり涸れてしまっているようです。

この元糺の池には三柱鳥居という変わった鳥居があり、京都御苑にある厳島神社の唐破風鳥居、北野天満宮にある伴氏社の鳥居と並び、 京都三珍鳥居の一つとされ、神社の由緒書きによると、景教(ネストル派キリスト教)の遺物ではないかとのことですが、 その真相はわからず詳細についても謎が多いんだそうです。

現在の石製の鳥居は、江戸時代の享保年間に(約300年前)に修復されたもので、それ以前は木製の三柱鳥居が建っていたと云われています。


木嶋坐天照御魂神社 入り口の鳥居
木嶋坐天照御魂神社 入り口の鳥居
Canon EOS 5D Mark III + EF17-40mm f/4L USM / HDRモード
2014年2月11日 撮影

木嶋坐天照御魂神社 三柱鳥居
木嶋坐天照御魂神社 三柱鳥居
Canon EOS 5D Mark III + EF24-105mm f/4L IS USM / HDRモード
2014年2月11日 撮影

木嶋坐天照御魂神社 拝殿
木嶋坐天照御魂神社 拝殿
Canon EOS 5D Mark III + EF17-40mm f/4L USM / HDRモード
2014年2月11日 撮影

木嶋坐天照御魂神社 本殿
木嶋坐天照御魂神社 本殿
Canon EOS 5D Mark III + EF24-105mm f/4L IS USM / HDRモード
2014年2月11日 撮影